PR

「福岡100」の具体的なアクションとは…

 これらの福岡市の強みを生かした新たなプロジェクトが「福岡100」だ。人生100年時代の健寿社会モデルをつくる100のアクションを実施するプロジェクトである。人生100年時代を迎えるにあたり、「個人と社会の幸せを最大化するためのプロジェクトとなる」(高島氏)。

 今回の講演では、その中からいくつかの事例を紹介した。

 第1に紹介したのは、「福岡市は認知症フレンドリーシティ(仮)へ」という取り組み。現在、高齢化によって「認知症高齢者の急増」という課題への喫緊の対応が求められている。この課題にはハードとソフトの両面で対応することが必要になるが、高島氏は「ひとづくり(介護者)」をポイントとして挙げた。

 認知症になるということは、本人にも介護者にも大きな負担となる。この負担を減らす上で福岡市として着目しているのが、「ユマニチュード」だ。知覚・感情・言語による包括的なコミュニケーションに基づく認知症コミュニケーションケア技法である。

 福岡市ではユマニチュードの効果を確かめる効果検証を病院・介護施設や各家庭で2016年から始めたところ、被介護者の症状改善とともに家族の負担軽減が見られたという。そこで現在進めているのが、ユマニチュードの普及である。「これを福岡市全体に広げていくとともに、今後は学校教育にも組み込んでいきたい」(高島氏)。

 第2に紹介したのは、「オンライン診療」。高齢者の増加に伴って在宅医療のニーズが増加する一方で、往診する医師の不足が課題として挙げられる。その解決策として期待されるのがICTを活用した次世代医療システムである。すなわち、オンラインでのモニタリングや問診、診察をすることで、かかりつけ医の機能を強化しようという取り組みだ(関連記事)

 これによって期待されるのは、医療サービス環境の改善である。患者は治療に対して積極的になり、医師は質の高い医療の提供が可能となるほか、社会としては医療コストの抑制につながるというイメージだ。オンライン問診は2017年4月から、オンラン診察は2017年8月から実証的なパイロット事業がスタートしている。