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「変革はいつも地方から起きる」

 佐賀県ではドローンの活用に向けて、県内の建設会社と災害時活動に関する協定を締結。その一環として、災害時に被災家屋のリアルタイム動画中継や医薬品搬送にドローンを活用することを想定した訓練を、2017年3月に実施した。

 医薬品をドローンで搬送する行為は、医薬品医療機器等法(薬機法)の対象になる。そこで円城寺氏らは、県の薬務課と調整を図ったという。地元の薬局とも提携し、薬剤師に無線機で薬の服用を指示してもらう形をとった。搬送した医薬品は簡易食料などを含め約4kgの重量になったが、建設用ドローンを使ったことでこの重さに耐えた。

 2017~2018年には中山間地域での実証を進める計画。まずは災害時対策などに「困っている地域に持っていく」(円城寺氏)ことで、利用実績を積み重ねたい考えだ。ドローンはいずれ都市部にも浸透し、2020年には「(東京五輪の)オリンピック村で当たり前に使われている」と円城寺氏は予測する。ドローンの利用、特に医療応用は「法規制があるためなかなか進まない。課題を一つ一つ丁寧に克服し、それを関係者に説いていくことが大切」(円城寺氏)だとした。

 講演の最後には「先憂後楽(せんゆうこうらく)」と書かれたスライドを見せながら、幕末期の佐賀藩主、鍋島直正がこの言葉を座右の銘としていたことを紹介。「憂いは国民よりも先に、楽しみは国民よりも後に」という、政治家の心得を説いた言葉だ。円城寺氏はこれを遠隔医療など、新しい医療の実現を目指して奮闘する人々への励ましの言葉として紹介した。佐賀藩が明治維新に大きな貢献をしたことを引き合いに出し、「変革はいつも地方から起きる」ともアピールした。