米国カリフォルニア州アナハイムで開催の「ITC(International Test Conference) 2015」(10月6日~8日)のセッション2「Advanced Scan Testing」では、3件の講演全部が米Mentor Graphics社に関連していた。同社のこの分野における活発な取り組みを示すものとなった。

 3件はそれぞれ、同社と米 University of Iowaの共同講演でタイトルは「セル機能に注目した高品質テスト生成手法」(論文番号 2.1)、ポーランドPoznan University of Technologyと米Intel社、同社の共同講演でタイトルは「高効率テストのためのテストポイント挿入(TPI)方式」(同2.2)、イスラエルAnnapurna Labsと同社の共同招待講演でタイトルは「階層DFT(テスト容易化設計)のためのスキャンパターンのリターゲット」、である。いずれもスキャンテストのさらなる高度化を目指したものだ。

 このうち、「高効率テストのためのTPI方式」(同2.2)では、MentorのJ. Raski氏がテスト圧縮方式のスキャンテストにおけるテストパターン削減にフォーカスしたTPI方式を提示した。もともと、TPI方式はロジックBIST(組み込み自己テスト)における故障検出率向上を目的としていた。近年では,テストパターン削減への適用も検討されている。

 提案方式では,複数故障同時検出テストを生成する際に問題となる論理値の割り当ての矛盾に着目し,その解消にフォーカスした。最大4.8Mゲートの回路13種による評価では、平均3.3倍のテストパターン数削減を達成した。テスト品質向上方式として注目される、セル考慮テストを導入した際のテストパターン数増加の対策として期待できる。

 なお,米Synopsys社と米Cadence Design Systems社からのスキャンテストの高度化に関する口頭発表はなかった。ただし,3社いずれもポスターセッションでは下記のような発表をしており、スキャンテストの高度化に対する3社の取り組みは今後も続きそうである。

▽Synopsysのポスター発表タイトル

  • XLBIST:Fully X-Tolerant Logic BIST in a Scan Compression Architecture
  • Dynamic Versus Static Linear Encoding

▽Cadenceのポスター発表タイトル

  • Two-Pin Test with Overlapped Scan Using Manchester Encoding

▽Mentorのポスター発表タイトル

  • On EDT Bandwidth management with Dynamic Shift Cores