アドバンテストは、米国カリフォルニア州アナハイムで開催の「ITC(International Test Conference) 2015」(10月6日~8日)のセッション7「ATE」において、デジタル変調信号のリアルタイム試験技術を発表した。ATE(自動テスト装置)のデジタルチャンネルでQAMデジタル変調信号のファンクション試験をリアルタイムで実施する技術に関する講演だった。

 登壇者は同社の石田雅裕氏。講演タイトルは「An ATE System for Testing 2.4-GHz RF Digital Communication Devices with QAM Signal Interfaces」(講演番号 7.3)である。なおこの講演は、ITC 2013で発表されたデジタル変調信号試験技術(K. Ichiyama, M. Ishida, K. Nagatani and T. Watanabe, "A Functional Test of 2-GHz/4GHz RF Digital Communication Device Using Digital Tester," Proc. ITC2013, paper 9.1, 2013.)の続報である。

 今回提案のデジタル変調信号リアルタイムファンクション試験技術は、QAM信号の直接変復調技術をベースにしている。QAM信号の発生は、そのベースバンド信号に対応するテストパターンIkとQkに基づいており、デジタルドライバーを用いて{Ik,-Qk,-Ik,Qk}の繰り返しパターンをキャリア周波数の4倍のサンプリングレートで出力することにより行っている。

 また、QAM信号の期待値比較は,デジタルコンパレーターを用いて測定対象のQAM信号をキャリア位相の0度と270度のタイミングでサンプリングすることにより、QAM信号のベースバンドデータを直接復調して行う。この技術に基づき、単一のATEデジタルチャンネルリソースを用いて、バイナリ信号から多値信号、デジタル変調信号までのリアルタイムファンクション試験を実現するATEシステムの開発を目指している。

 提案手法を実装した4値ドライバーと4値コンパレーターを用いた実験により、キャリア周波数2.4 GHzの16値QAM信号の発生およびリアルタイムの期待値比較を確認した。今後の課題は、デジタルチャンネルリソースのノイズとジッターの低減であるとのことだった。