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医療行為以外の付随業務は効率化できる

 (1)の患者との関わりにおける取り組みの一例として挙げるのが、補聴器メーカーのGNヒアリングジャパンと連携した補聴器調整の遠隔サポートである。補聴器は患者(使用者)の難聴の度合いや使用環境によって、その人に合った調整が欠かせない。従来、調整は販売店に出向いて行う必要があった。この調整サービスを遠隔で行うことで、患者の利便性向上とノイズを感じたタイミングで遠隔調整できることによる品質の向上を実現した(関連記事)

 患者は補聴器とスマートフォンアプリを連携させ、その場での“聞こえ音”をアリルタイムにMicrosoft Azure上のGNオンラインサービスに送信。データは販売店担当者にフィードバックされ、即座に再調したパッケージを患者に返送する。「駅のホームなどで聞き取りにくい場合などに調整リクエストすると、スピーディーかつ環境に即した調整が可能。サービスの質も向上した」(大山氏)と説明する。

 (2)のチーム対応力強化は、医療従事者の働き方改革にフォーカスしたものだという。「医療プロセスそのものに対して、一IT企業が働き方を提示するのは難しい。しかし、医療行為以外の付随する業務に対して、効率的に行えるようにすることで働き方改革を支援できる」。大山氏は、“チーム対応力強化=働き方改革”ととらえる狙いをこう説明し、済生会熊本病院の事例を紹介した。

 同病院では、職種横断的な情報共有においてコラボレーションとグループチャットツールであるMicrosoft Teamsを導入した。看護部では病棟別にチームを作成し、伝達ツールとして活用。朝夕に時間を設けている申し送り時間を短縮した。

 臨床工学部では、機器や業務に関するQ&Aやマニュアルを共有。機器使用にあたっての注意事項や使用に関する情報共有を徹底できたという。また、放射線部では日報などの情報共有のほか、勤務表や会議スケジュールに利用するExcelの共同編集をTeamsで実現している。「各部門の全スタッフがTeamsを活用し、事務作業の効率化や会議時間の短縮を成し遂げ、結果として患者との接点強化につながっている」(大山氏)。