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個人情報保護委員会に権限を集約

 続いて登壇した手塚氏は、内閣府の外局として設置される「個人情報保護委員会」の役割を解説した。現行の個人情報保護法では複数の主務大臣が所管事業ごとに権限を持つ。改正個人情報保護法では、縦割り行政の弊害を打破するため法律に関連する権限を同委員会に集約し、立ち入り検査などの強い権限も付加する。

 手塚氏が委員を務める特定個人情報保護委員会は、その前身となるものだ。改正個人情報保護法が2016年1月1日に部分施行された時点で同委員会は個人情報保護委員会に改組され、2年後の全面施行までに個人情報保護法に関する業務をすべて所管することになる。

 日立コンサルティングの美馬氏は、改正個人情報保護法で定義された匿名加工情報について解説した。美馬氏は経済産業省の検索エンジン開発プロジェクト「情報大航海プロジェクト」に参画していた2007年ころから匿名化の必要性や手法について議論してきたという。

 美馬氏によると、匿名加工情報を最初に扱った法律は、米国の「HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)」になるという。HIPAAは複数の州で医療保険を利用するために医療情報システムを標準化する法律だが、その中で医療情報を二次利用する前提となる匿名化の方法や匿名化を適切に実施するためのガイドラインを策定している。このほか韓国やオーストラリアでも匿名加工に関する法整備の動きがある。韓国は「ビッグデータのプライバシーガイドライン」を2014年に策定し、情報を合法的に収集・活用する具体的な基準を公表しているという。