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集積度が高いミリ波レーダー

 ミリ波レーダーでは、米Texas Instruments(TI)社や米Intel社などのグループが76G~81GHz帯のトランシーバーICを開発した。発表は3日目の2月13日だが、12日夕方のデモセッションで、実演を見せた(図5)

図5 TI社やIntel社などのグループが開発したトランシーバーICのデモ
図5 TI社やIntel社などのグループが開発したトランシーバーICのデモ
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 ミリ波レーダーは、雨や霧といった悪天候でも周囲をセンシングできるという利点を備える。しかし、高周波対応のために化合物半導体を利用するので、Siに比べてコストを下げにくい。Siを使いCMOSプロセスで製造できれば、ミリ波レーダーのコストを削減できる。さらに、集積化が容易になり、機能向上やシステムの小型化を図れる。

 今回のミリ波レーダーICは、45nmのCMOSプロセスで作製されたもので、高い集積度を持つ。例えば、3系統の送信回路と4系統の受信回路を内蔵する。次世代の車載レーダーで求められるMIMOやビームフォーミングに対応できる位相モジュレーター(位相変調器)も実現している。

消費電力1/100の画像センサー

 一方IoT向けでは、画像センサー(イメージセンサー)の消費電力削減や性能向上が著しい。センサーをさまざまな場所で利用する際、課題となるが消費電力である。特にバッテリー駆動のセンサーシステムの場合、より一層低い消費電力が求められる。

 そんな要求に応えたイメージセンサーを開発したのが、ソニーグループ(ソニーセミコンダクタソリューションズと米Sony Electronics社、ソニーLSIデザイン)である。バッテリーだけで長期間駆動するホームセキュリティー用の監視カメラに向けて、動き検知(センシング)時の消費電力を10フレーム/秒(fps)で1.1mWにまで小さくした(図6)

図6 ソニーが試作し、デモセッションに展示した動き検知機能を備えたイメージセンサー
図6 ソニーが試作し、デモセッションに展示した動き検知機能を備えたイメージセンサー
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 センシング時は、消費電力を削減するために解像度を落としているが、動きを検出すると、約393万(2560×1536)画素で撮影する「高(フル)解像度モード」に移行して、鮮明な映像を撮って記録する(図7)。必要なときにだけ鮮明な映像を撮ることで、トータルの消費電力を抑制する。フル解像度モードでは、60fpsで95mW。つまり、センシングモード時には、フル解像度モードに比べて消費電力を約99%削減している。

図7 デモセッションでのソニーの実演。右側にあるカメラの前に動いた手が入ると、瞬時にフル解像度モードに移行する。
図7 デモセッションでのソニーの実演。右側にあるカメラの前に動いた手が入ると、瞬時にフル解像度モードに移行する。
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 デモセッションでは、開発品と開発品を利用した実演を見せて、問題なく動作する様子を見せていた(図7)