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 MRJ開発状況についての最新情報は、三菱航空機と三菱重工業が2015年12月24日にWebサイトで公表した「次世代リージョナル機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の量産初号機の納入時期を2017年第2四半期から1年程度先に変更いたします」というものであり、その後の更新はない。MRJの開発が本格化した2008年当時、初飛行の予定は2012年夏頃、顧客への納入は2014年1~3月の予定であった。それが初飛行は2015年11月11日となり、顧客への納入は2018年後半としているのが現状である。

 この延期の原因は、2015年の初飛行とその後の試験飛行で判明した、新たな課題の認識と対策(主翼や脚部の強度増強に伴う試験項目の追加、見直しなど)のため。機体の基本特性には問題ないとしながらも、ステークホルダーとも協議の上、開発スケジュールを見直した結果だという。

 このスコープの変更に対して、三菱航空機と三菱重工業は機構改革で乗り切ろうとしている。4月1日の機構改革の目玉は、三菱航空機において開発プロジェクト本部を廃止し、航空法令監理室、型式証明統括室、プロジェクト推進室を新設して、飛行試験の的確な実施と型式証明の早期取得に向けた量産体制を整える狙いがある。

 しかし、新商品を軸とした事業化プロジェクトでは、推進機構を改編することだけでは成功しない。リスクマネジメントの視点を忘れてはならない。