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 「商品を中国に展開して一気に販売を拡大しよう」。こう持ちかけても、日本のメイカーズはなかなか首を縦に振ってくれない。「パクられる(コピーされる)」「中国人は信用できない」と恐れたり、「量販店の要求が激しすぎる」と心配したりするようだ。

 中国は米国に劣らぬメイカーズの本場だ。中国Xiaomi(小米)社や中国Oppo(欧珀)社がスマートフォンの世界的大手に瞬く間にのし上がったように、中国市場の規模は極めて大きく、メイカーズが成功するチャンスが多数ある。しかも一般に日本の商品は、中国でよく売れる。

 ただし、日本の商品が中国で必ず成功するとは限らないことは、肝に銘じておく必要がある。 MINISO(名創優品)という雑貨チェーン店をご存知の読者は多いだろう。ユニクロとザ・ダイソー(大創産業)と無印良品(良品計画)を足したような店作りで、中国市場を席巻し日本への進出も果たした。MINISOは日本企業のフリをし、商品パッケージに奇妙な日本語も記した(日経ビジネスオンラインの関連記事)。多くの日本人はMINISOを失笑した。

 MINISOは中国商品が100円、類似の日本商品が300円のところを、200円で売り出した。これが大いに受けたのは、日本企業がターゲットに合う商品の価格設定を誤ったからだ。日本企業はMINISOに付け入る隙を与えた。

 日本のメイカーズは、高価格を許容する国内市場に閉じこもらないほうが賢明だ。中国企業に模倣品を売り出されて、海外市場を開拓する機会を失うかもしれないからだ。やるべきは、コピーされる前に中国市場に相応の価格で発売することだ。

 我田引水だが、私が経営する中国CyberMart(賽博)社は日本のメイカーズを手助けする事業を展開している。日本のメイカーズは我々が出資する中国企業に生産を任せ、販売店「BigCyber(必酷賽博)」で商品を販売する。たとえニッチな商品でも中国の莫大な人口を背景に、メイカーズはかなりの販売量を確保ができる。量産効果で原価を下げられる。我々にとってもメリットがある。競合する伝統的な中国大手量販店に対し、日本のメイカーズ商品によってラインアップを差異化できる。

BigCyber上海店の様子
BigCyber上海店の様子
CyberMart社は、メイカーズ商品販売店「BigCyber(必酷賽博)」を上海市、北京市、広州市で計3店舗展開している。このほか、通常の家電量販店を20店舗、モバイル端末専門店を19店舗、RadioShackのブランド店を3店舗運営している。
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 加えてCyberMart社はエンジェル投資も行っている。工業団地運営大手の中国Lingang(上海臨港経済発展)社は、より多額のベンチャー投資に関心を持つ。CyberMart社とLingang社は現在メイカーズ支援で提携している。