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電話等再診の「定期的な管理は除外」をどう捉えるか

医療法人社団鉄祐会の武藤真祐氏は現場での使い勝手を心配しつつも、「不適切な運用があればオンライン診療に対する診療報酬そのものを否定する動きが出てくるかもしれず、その意味では慎重な算定要件となったことは前向きに受け止めたい」と話す
医療法人社団鉄祐会の武藤真祐氏は現場での使い勝手を心配しつつも、「不適切な運用があればオンライン診療に対する診療報酬そのものを否定する動きが出てくるかもしれず、その意味では慎重な算定要件となったことは前向きに受け止めたい」と話す
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 他方、「オンライン診療という診療形態に対する解釈が狭すぎる」と指摘する関係者は少なくない。2018年度改定に向けたオンライン診療の実証事業に取り組んできた医療法人社団鉄祐会理事長の武藤真祐氏(インテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長)は「かかりつけ医の機能強化という、我々が重視するオンライン診療のコンセプトは今回の改定にも反映された。ただし、その役割が厳密な数字に落とし込まれ、それらすべてを満たすことが算定要件にされてしまうと、実際の現場では使いにくいものになる。かかりつけ医のパターンひとつを取っても、患者と医師の一対一の関係だけでない多様性があり、新設の点数で想定されているシチュエーションはやや限定的すぎるのではないか」と指摘する。

 オンライン診療のプラットフォーム(アプリ)を医療機関に提供しているメドレー医療政策調査主査の川田裕美氏も同様の見方を示す。「オンライン診療という分野を育てていくために、慎重にスタートすべきではある。それでも、医療現場の裁量や判断に応じてもう少し柔軟に運用できる余地があっても良いのではないかと感じる」(川田氏)。

 オンライン診療の報酬に関する議論は当初、もう少し高い点数や緩めの算定要件を想定して進んでいたと見られる。最終的には、オンライン診療の不適切な運用などへの懸念から慎重論が強まったようだ。

 今後、疑義照会などで算定要件が実質的に緩められる余地は残されている。厚労省保険局には算定要件の解釈などをめぐり多くの問い合わせがあるようで、何らかの対応を検討しているもようだ。ポイントとなるのは電話等再診の扱いと、「緊急時に30分以内に診察可能」という施設基準に対する解釈である。

 電話等再診については、「定期的な医学管理を前提として行われる場合は算定できない」という文言の解釈がポイントになる。オンライン診療がすべて定期的な医学管理に相当すると解釈した場合、電話等再診はオンライン診療料の算定対象から外れた患者の受け皿にならなくなる。つまり、皮膚科や耳鼻科、眼科、精神科外来などの患者にオンライン診療を行った場合、オンライン診療料も電話等再診も算定できない形だ。