2018年4月1日実施の2018年度診療報酬改定では、オンラインでの診察や医学管理に対して「オンライン診療料」「オンライン医学管理料」などが新設された。その可能性と課題を探るべく、日経デジタルヘルスが同年5月24日に開催する緊急セミナー「オンライン診療、現場でどう活用するか? ~診療報酬改定と厚労省ガイドラインを読み解き、可能性と課題を探る~」と連動し、オンライン診療に関連するさまざまな声や動向、取り組みなどをお届けする。
点数化されたオンライン診療、可能性と課題を探る
目次
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国家戦略特区でのオンライン服薬指導
アインホールディングスと医療機関が愛知県で
アインホールディングスは2018年6月18日、国家戦略特区の特定地域で薬剤遠隔指導(オンライン服薬指導)を行うことを目的に、愛知県への事業登録の事前相談を始めた。県の許可が下り次第、全国初のオンライン服薬指導が実施可能になる予定という。
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5社の電子カルテと連携、インテグリティ・ヘルスケア
オンライン診療システムのさらなる普及を狙う
インテグリティ・ヘルスケアは2018年5月21日、同社のオンライン診療システム「YaDoc」と電子カルテメーカー5社の電子カルテとの連携を発表した。電子カルテを閲覧・記録しながらオンライン診療を実施する環境を整えることで、オンライン診療のさらなる普及を狙う。
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CPAP遠隔モニタリング、オンライン診療を併用へ
春回会井上病院の吉嶺氏が有用性を展望
春回会 井上病院 副院長の吉嶺裕之氏は「MEDTEC Japan 2018」(2018年4月18~20日)併設の「ヘルスケアIT 2018」のセミナーに登壇し、2018年度診療報酬改定で点数化された持続陽圧呼吸療法(CPAP)の遠隔モニタリングについて講演した。CPAP導入初期に遠隔で患者への介入を…
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東京都医師、オンライン診療に「賛成・反対がきっ抗」
都医師会会長の尾崎治夫氏、アンケート結果を紹介
東京都医師会会長の尾崎治夫氏は、2018年4月29日に東京都内で開催されたイベント「CLINICSサミット2018 ~今、オンライン診療にどう取り組むべきか~」に登壇。東京都の医療ニーズを挙げ、それに応える手段としてのオンライン診療への期待を語った。
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情報医療、オンライン診療アプリ「curon」の進捗を語る
導入医療機関は約600施設、健保向けにも注力
情報医療 代表取締役の原聖吾氏は「MEDTEC Japan 2018」(2018年4月18~20日)併設の「ヘルスケアIT 2018」のセミナーに登壇し、オンライン診療アプリ「curon(クロン)」の最新の事業状況を語った。
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メドレーが電子カルテ参入、クラウド型でORCA内蔵
オンライン診療システム「CLINICS」を搭載
メドレーは2018年4月29日、クラウド型電子カルテ「CLINICS カルテ」の医療機関への提供を同日から始めると発表した。まずは50施設程度の先行導入機関を募集し、2019年初頭から本格的に販売する。
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オンライン診療、保険適用は前進か後退か?
対面診療とオンラインでの遠隔診療を組み合わせた新しい医療を、次の診療報酬改定でしっかり評価する――。安倍晋三首相の2017年4月の発言から1年。2018年度診療報酬改定では、異例ともいえる早さでオンライン診療料が新設された。
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臨床医による「オンライン診療研究会」が発足
実臨床の知見を共有、適切な普及に向けて情報発信
臨床医がオンライン診療の実臨床で得た知見を共有し、発信することを目的とした「オンライン診療研究会」が2018年4月に立ち上がった。オンライン診療を実践する臨床医による有志の研究会で、勉強会の開催やオンライン診療の適切な普及に向けた情報発信を行う。
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インテグリティ・ヘルスケアが7.5億円の資金調達
オンライン診療システム「YaDoc」のさらなる普及目指す
インテグリティ・ヘルスケアは、住友商事など3社から総額7億5000万円の資金調達を完了した。資金調達は住友商事を含む大手事業会社3社を引受先とする第三者割当増資により実施した。オンライン診療システム「YaDoc(ヤードック)」を活用した新しい医療インフラの創造を目的とした資金調達だとしている。
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「74%の医療機関でオンライン診療が算定可能に」
インテグリティ・ヘルスケア、オンライン診療の保険収載を受け説明会
「オンライン診療が新しい医療の形として、保険診療の一部になったことは非常に大きい。歴史に残る改定といえる」――。
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オンライン診療料の算定要件、厚労省が疑義解釈示す
緊急時の対面診察「30分以内」は厳密でなくても可
厚生労働省保険局医療課は2018年3月30日、2018年度診療報酬改定に関する疑義解釈を示す事務連絡を出した。新設のオンライン診療料については、緊急時に対面診察までに要する時間について、「概ね30分以内」とした施設基準があくまでも目安である旨の解釈を示した。
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議論百出、オンライン診療の算定要件
関係者が懸念する3つのポイント
いよいよ2018年4月1日に実施となった2018年度診療報酬改定。ここでは、スマートフォンのビデオ通話機能などを用いた診療(オンライン診療)に対する報酬が新設された。オンライン診療が保険医療の一つに位置付けられたことを歓迎する声がある一方で、算定要件の予想外の厳しさへの戸惑いも見られる。