過積載分のピークカットの経済性は低い

 実際に太陽光に蓄電池を併設するときの経済性はどのようになっているのか。ケース別に検証してみよう。

 ここでは、技術的な耐用年数は固定価格買取制度(FIT)期間以上にあることを前提にする。Liイオン電池の場合は、充放電1万回程度は耐えられるので、1日1回の充放電なら1年365日稼働でも20年は問題なく使用できる。それでも電池は消耗するがここではそれを無視する。

 過積載の電力を蓄電池に貯めるケースでは、稼働率が低いという問題がある。過積率が50%では、ピークカットされる率は年間売電量の5%程度である。事例として連系出力約2MWで36円/kWh(パネル容量3MW)のケースを想定する。2MW・36円の物件では、8000万円の5%程度が蓄電池によって捨てないですむ計算となる。つまり、年間400万円である。

 最もコストパフォーマンスの高い蓄電池の容量を決めるのは難しいが、ここでは、仮に1000kWhとする。1000kWhの蓄電池システムの導入費用は現在、約2億円である。よって、年間400万円の投資回収金額では回収に50年かかる計算となる。20年ではまったく回収できないという結論になる。

 ここでの問題は、稼働率が5%と低いためであり、過積載のピークカット回避のためだけには蓄電池の設置は難しいという結論になる。仮に蓄電池のコストが 1kWhあたり10万円に下がったとしても、回収期間は25年であり、過積載50%ではシステム上、蓄電池の併設はペイしない。