エンクロージャーの遮熱・断熱も効果

 メガソーラーの場合は、エアコンを使用してPCSを冷却している例が多い。PCSのエンクロージャー(筐体)の省エネをすることで投資効率をアップできた事例を紹介する。

 PCSは電子制御製品であり、コンピュータと同じように電力を消費している。その消費量は 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の製品を見ると、500kWのもので昼間1.3kVA、夜間0.09kVAである。それぞれ12時間ずつ、力率100%だったとすると、年間消費電力量は6088kWとなる。これは20円/kWhで換算すると約12万円となる。消費量としてそれほど大きくないので、ここに省エネ施策を打っても費用対効果が悪い。

 対して、もっと気を配るべきが、PCSのエンクロージャーの中に入っているエアコンの電力消費量である。エアコンは大規模な産業用のものが入り、24時間365日稼働していることが多い。したがって、エンクロージャーの遮熱対策、断熱対策、エアコンの制御によって、空調の消費電力量を大幅に下げられる(図4)。

図4●PCSの消費電力量(TMEICの例)
図4●PCSの消費電力量(TMEICの例)
(出所:TMEICホームページ)
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 スマートエナジーのサイトで実施した実験では、PCSのエンクロージャーに遮熱塗料を塗布し、その効果を検証した。その結果、売電量と日射量の比率が、同年同月比で0.8487から0.8559へ0.85%改善した。つまり、エンクロージャーの遮熱だけで1%弱の売電量の増加した(図5)。

図5●スマートエナジーによるサイト実験結果(グラフの傾きが発電効率)
図5●スマートエナジーによるサイト実験結果(グラフの傾きが発電効率)
(出所:スマートエナジー)
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