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職種の区別なく360度評価

 私達の組織では、職員の働き方を見える化し評価する上で、3つの視点を持つようにしています。

 第1は、個々人のアウトプットや生産性に着目しながら、月ごとのトレンドを見ること。例えば、医師職員であればその月に往診を何件こなしたかを見える化する。基準となる件数を満たしていなければ、担当患者数を調整したりします。こうして、月ごとの個人の業務量をなるべく標準化しています。

 第2は、ベンチマークです。個人の残業時間などを月ごとに集計し、例えば運転手であれば、職種が同じ他の職員に比べて残業時間が目立って多くないかなどを確認します。残業時間が急に増えていたりすれば、担当のクリニックに要因と対策を考えてもらいます。

 第3は、クオリティチェック。外部と内部の両面から評価します。

 外部の評価については、患者などから届く声を基準の一つにしています。データベース化すると、職員の仕事ぶりがかなりよく見えてくる。加えて、内部での360度評価を実施しています。職員同士が10項目にわたり、無記名で互いを評価するものです。

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 外部の評価は重要ではあるのですが、ブレやすい側面もあります。腕の良い医師なのに言葉が少しきついせいで患者からの評判が良くない、といったことがよくあるわけです。対して、内部の評価は一貫性のあるものになりやすい。組織のビジョンが統一され、共有されていることが前提ですが、内部での評価が一番信頼できると私達は感じています。

 360度評価で何を見ているかと言えば、まずはクレド(組織の信条)に合致した働き方ができているかどうか。私達のクレドは「患者」「一緒に働いているパートナー」「私達自身」「社会」という4者への約束から成っているのですが、この4項目を満たしているかどうかを評価します。

 残りの6項目は、分かりやすく言えば、人としてどうかということ。整理整頓や挨拶がきちんとできているかどうかといった、極めてシンプルなことばかりです。

 そしてこれら10項目による評価が、職員のプロフェッショナリズムや人間性をかなり的確に指し示す。トレンドやベンチマークで測った仕事ぶりと、整合する結果になることが多いです。

 360度評価は、医師だけでなく全職種を対象にしています。ですから、例えば医療事務員の電話対応がいつも素晴らしいので、医師以上に「対患者」の評価が高いといったことが起こる。そんなモノサシで、私達は職員の仕事を評価しています。(談)