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日経Automotiveのメカニズム基礎解説「第2回:ターボチャージャー 排ガスの圧力を吸収し、エンジンに空気を押し込む」の転載記事となります。

 ターボチャージャーで空気が圧縮されると、そのエネルギーは熱となって空気の温度を上昇させてしまう。それはガソリンエンジンの場合、ノッキング(異常燃焼)を引き起こす原因にもなり、ディーゼルエンジンにとっても燃焼温度が上昇して排ガス成分に悪影響を与えることになる。

 ターボによる空気の温度上昇を抑制するために、温度が上昇した空気を燃焼室に送り込む前に冷却する装置がインタークーラーである(図4)。エンジンの冷却水を冷やすラジエーター同様、インタークーラーも走行時の風を利用する熱交換器だ。これによって空気密度を高めることができる。

図4 吸気の温度を冷やすインタークーラー
ターボチャージャーで加圧されて温度が上昇した空気を冷やし、空気密度を高める。ターボシステムの効率向上には欠かせない。

 同じようにエンジンの吸気系を過給する装置にスーパーチャージャーがある。エンジンのクランク軸の出力を取り出してコンプレッサーを駆動するもので、エンジンの駆動損失が加わりターボほど効率は高くない。

 働きがエンジンの回転数と完全に比例しているため、大排気量エンジンのような扱いやすい特性になることや、吸排気のパイピングが複雑になることも少ないので、高級車を中心に採用されている。

 ターボチャージャーは前述のように高性能である反面、クルマの安定した走りを両立させるには制御が難しかった。だがエンジンのスロットルバルブやターボの過給圧を電子制御するなど、制御が高度かつ緻密になることにより、ターボのデメリットは今やほとんどの部分が解消されている。