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 もし、部品を内製せずに外部から調達していたら、今ごろは2000種類もの交換針を手掛けていなかっただろう。なぜなら、市場の縮小とともに部品を調達することが難しくなるからだ。実際、競合他社を見ていると、部品調達ができなくなった故にラインアップから消えてしまったレコード針がある。

 このように市場が縮小してもレコード針をつくり続けていたら、自社生産から撤退したオーディオ機器メーカーの代わりに日本精機宝石工業がつくっているときもあった。さらに時が過ぎると、古いプレーヤーの交換針は廃番になり、とうとう日本精機宝石工業でしか入手できないレコード針が出てきた。

 最近では、「もうここしかつくっていないから頑張って」というような手紙をいただくこともある。だからといって価格をどうこうするということは考えていないし、残存者利益を狙っていたわけでもない。本当に、ひたすらつくり続けた結果として今があるということだと思っている。

レコード針の製造工程。各工 程で使う治具も内製している(写真:松田 弘)
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レコード針の製造工程。各工 程で使う治具も内製している(写真:松田 弘)
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レコード針の製造工程。各工 程で使う治具も内製している(写真:松田 弘)
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レコード針の製造工程。各工 程で使う治具も内製している(写真:松田 弘)