「オールスポーツの番組表アプリ」
――スポカレに参画したきっかけは何ですか。
俣野 自分たちの活動をいろんな方にプレゼンをしている中で、スポーツ分野に特化した戦略コンサルティングやITソリューションを開発しているスポーツマーケティングラボラトリー(スポラボ) 代表取締役の荒木重雄さんに出会い、そこで「スポカレという新しいスタートアップを立ち上げるから、一緒にやらないか」と声をかけられました。このお誘いに非常に魅力を感じ、他のプロジェクトを辞めて参画しました。
――スポカレとはどのようなサービスですか。
俣野 一言でいうと「オールスポーツの番組表アプリ」です。今、いろんなスポーツの試合やイベントがありますが、それぞれの団体が、それぞれのプラットフォーム上で発信している。それを一つにまとめたものがないのが現状です。
試合に関しては今、テレビ放送だけでも地上波、BS、CSがあります。これにネットの配信、ケーブルテレビ放送、ラジオなどがあり、最近ではSNSでも試合が散発的に配信されたりします。全てを足すと、おそらく1000以上のチャネルでスポーツが放送されたり配信されたりしています。
一方、ファンからすると「どこで視聴できるのか」が分かりにくい状態です。チケットにしても同じです。そこでスポカレでは、これらの情報を全てまとめ、「ここに来れば、どの試合が、いつ、どこで、どうやって見られるのか、チケットはどこで買えるのか」ということが分かるようにします。
新しいメディアとしての機能も実装します。今、ほとんどのスポーツメディアは、試合の後に結果を伝えるものになっています。でもスポーツの本当に価値は、結果が分からない「ライブな体験」にあると思っています。つまり、事前情報に特化したメディアに価値があると考えています。
――事前情報に特化することで、どんなことを起こそうと考えているのですか。
俣野 既存のスポーツビジネスでは、観戦におけるコンバージョンが悪いと思っています。情報が分散しているために見逃してしまっていたり、事前に知っていれば試合の会場に来て観戦する可能性があった人などが来れてない、という機会損失が起こっています。これを少しでも減らせることで、スポーツビジネスが拡大できると考えています。