――動画配信を掲げていますが、これがなぜ観客動員につながるのですか。

村中 「スタジアムに来た、アプリを持っている人だけが特別な動画を見られる」という形にしていきます。スタジアム内の無線LANだけで見られるようにします。ロッカールームの様子など、外に出せる映像は積極的に出していきたいですね。

三川 例えば、試合後のインタビューの動画を撮影して、ツイッターで30秒版は見られるけれど、3分版はスタジアムで公式スマホアプリを使わないと見られないようにするなどして、差異化していく考えです。「テレビで見られるから、スタジアムに行かなくてもいい」という考えを切り崩したい。「スタジアムに来ないと見られない、来ると楽しめる」という仕掛けを作っていきたいです。

大川(Candee) アプリを使い続けてもらうには、アプリ自体が情報収集の場にならないといけません。その意味で、動画配信は重要だと考えています。

村中 ベルギーリーグでは、試合終了後もすぐにスタジアムから帰らない人がたくさんいます。午後10時に試合が終わって、午前2時まで飲んでいる人もいます。動画は、試合終了後に大いに仲間内で楽しんでもらえると思います。

三川 スタジアムのバーに残って、仲間同士でずっとしゃべり続けているんですね。試合後のスタジアムが、地域のコミュニティーの場になっているんです。

――ベルギーでは、年齢によらず、スマホが普及しているのですか。

大川 皆、スマホを使っています。スマホが“ハードル”にはなっていないようです。

三川 Android端末が圧倒的に普及しています。低スペックの端末が多く使われているので、アプリ開発ではそれを意識しています。

――最近では観戦中にスマホを見たり、動画を撮ったりする観客も多いですが、ベルギーではいかがですか。

大川 ベルギーの人たちは、試合中は試合を見ていますね。試合の合間にスマホを見る人が多いです。

――観戦チケットの事前購入サービスは、どのようなものですか。

三川 発券手段の1つです。トランスコスモスの子会社であるplaygroundが提供する電子チケット発券システム「QuickTicket」を導入します。このシステムは既に、埼玉西武ライオンズなどが採用しています。日本ではLINEを使って選手情報やキャンペーン情報をプッシュ通知したりしていますが、ベルギーではアプリのプッシュ通知を使って同様の仕組みを展開しようと考えています。

 また、これは検討段階で、様子を見ながら決めていきますが、SNS連携も視野に入れています。欧州ですので、ベルギーでも「WhatsApp」がSNSの主流です。

トランスコスモス 上席執行役員の三川剛氏(左)、DMM.com COOでSTVV会長の村中悠介氏(中央)、Candee執行役員の大川秀平氏(右)
トランスコスモス 上席執行役員の三川剛氏(左)、DMM.com COOでSTVV会長の村中悠介氏(中央)、Candee執行役員の大川秀平氏(右)
■変更履歴
記事掲載当初、本文1ページ目の最終段落で「SSTV」とあったのは、「STVV」の誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2018/08/16 18:45]