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――地理的に離れているという物理的な制約ではなく、多忙であるという“時間的な制約”によって、医師との距離が遠ざかってしまう。

 そうなんです。僕はいつも強調しているのですが、疾患は“上流”で対処することが最も重要です。メタボリックドミノがばたばたと倒れていく前に、食い止める。特に、30~40歳代での疾病予防や重症化予防が大切で、ここに遠隔診療を活用できると思っているんです。

 上流での対処は、患者個々人のケアだけでなく、医療費の観点からも重要です。重症化して後遺症などが残ってしまっては、その後どれだけ良いケアを施しても医療費削減にはつながらないんです。

 遠隔診療については、常にその“質”が問題視されますよね。対面診療に比べると、どうしても診断の質が落ちる。どうやって質を担保するんだ、という議論です。でも先ほども言ったように、診察室で得られるデータが必ずしも患者の病態を正しく反映しているとは限らない。家庭のように、病院とは離れた場所で取ったデータの方がむしろ精度は高い可能性があるんです。