1次リーグ72試合、2次リーグ36試合、そしてトーナメント戦11試合について、スマートフォンやパソコンでいつでも試合の流れをじっくりと追うことができる。

 選手がゲートボールtvを歓迎するのは、戦術が高度化しているにもかかわらず、自分の出場試合はおろか、ライバルたちの試合に足を運び研究しづらく、歯がゆい思いをしていたことが大きい。

 「1打1打がせめぎ合い。瞬時に変わる状況に合わせて、選手は10秒以内に今後の展開を考えてすぐにボールを打たねばならない」(野上課長)。味方が1分でも長くプレーできるようにして相手の攻撃のチャンスを潰したり、ボールの配置を工夫して陣地を有利に組み立てたり。競技ゲートボールは、極めて知的なスポーツなのだ。

 ただあまりにもスピーディに試合が運ぶため、勝敗を分けた潮目やきっかけとなった1打がどう影響を与えたのか感覚でしかつかめないことが多いのだという。このため、サッカーなどのように明確な戦術パターンが確立されているわけではない。

 映像での振り返りが可能になれば、ライバルたちの戦術分析や自分のプレー内容を検証しやすくなる。ゲートボールtvをきっかけに、日本人選手たちの間で自主的にテクニックなどを検証する機運が高まってほしいと連合は期待している。

 日本ゲートボール連合の鈴木部長が見据えているのは、2018年にブラジルで開催される次の世界選手権だ。「データに基づき、新しい世代の新しいタイプの選手を発見し、精鋭チームで臨みたい」。データは集まれば集まるほど価値を持ち、見えてくることも広がる。日系移民が多いブラジルの地でもう一度センターポールに日の丸がたなびくことを夢見て、連合の挑戦はこれからも続く。