新国立競技場問題にもの申す
目次
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「高コスト=悪」ではない、情報公開の徹底を
情報発信の重要性を説く建築家の視点
建設費が3000億円なら悪なのか。徹底した情報公開の下、敷地周辺への経済波及効果まで検証して、十分な議論を戦わせば白紙撤回とは異る展開も考えられたのではないか――。建築家の藤村龍至氏は、新国立問題にこんな一石を投じる。そして、審査の過程を公開してイベント化し、国民を巻き込む方策を提案する。
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ザハは悪者にされ、僕は友だちを失った
国際デザイン競技の審査委員、内藤廣氏が明かす旧整備計画の内情
白紙撤回された新国立競技場の旧整備計画で、国際デザイン競技の審査委員を務めた建築家の内藤廣氏は、ザハ・ハディド・アーキテクツの誠実さを認め、その仕事を擁護する。設計の途中段階でも設計チームと連絡は取っていた。内藤氏が「なぜザハ・ハディド事務所が舞台から退場させられたか」を明かす。
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建設費3000億円の試算でも無理はなかった
ザハ案はつくれたのか、構造専門家がみた施工の難題
巨大すぎる、神宮外苑での施工に無理がある、工期が短すぎる――。西川孝夫・首都大学東京名誉教授は、この3点が新国立競技場旧整備計画の課題として指摘する。建築では前例がない大規模のキールアーチを採用したザハ・ハディド案は、「3000億円という建設コストの試算も無理はなかった」と語る。
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巨大施設の情報先行では国民は盛り上がらず
ロンドン五輪で建物や街並みの見せ方を実感した建築家の視点
東京五輪の目的や新国立競技場の位置付けを明確にすれば、国民も新国立競技場の建設に前向きな関心を寄せるのではないか――。2012年に開催されたロンドン五輪で、五輪後の会場の活用方法を考える「レガシーマスタープラン」の作成などに携わった山嵜一也氏はこう主張する。
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ザハ事務所が明かした「新国立」の蹉跌
施工予定者と設計側の不協和音が迷走の引き金に
幻となった英国の設計事務所、ザハ・ハディド・アーキテクツのデザイン案。日経アーキテクチュア10月10日号の特集「『新国立』」綻の構図」では、ザハ・ハディド事務所の東京での担当者として、設計の最前線で奮闘を続けた内山美之氏が語った実務上の苦悩を紹介。日建設計・梓設計・日本設計・アラップ設計共同体(JV…
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巨人軍を誘致すれば年間300万人が訪れる競技場に
巨大競技場が永続するために必要な経営者の視点
「950億円で新国立競技場をつくり、読売ジャイアンツを東京五輪後に誘致する」――。今春、世間を驚かせたニュースはスポーツビジネスに長けた経営者、ドームの安田秀一社長の提案だった。国内でスポーツを振興するために必要な、経済的視点を含んだ整備計画の重要性について、「新国立」のプロスポーツ活用を説く安田社…
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ザハ・ハディドは日本的な曖昧さの犠牲者だった
発注者と監修者、設計者の役割分担の検証を
新国立競技場の整備計画について警鐘を鳴らし続けてきた建築家の槇文彦氏。デザインが責められる風潮に対し「ザハ・ハディド氏は犠牲者だった」と話す。明らかにすべきは、日本でしか通じない曖昧な役割分担にあったと説く。
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「早かろう、安かろう」の新国立整備計画
コストと工期に重点を置いた審査基準に
新国立競技場の整備事業が再始動。見直し案の審査基準はコストと工期に重点を置き、デザインよりも実現性を優先した内容となった。
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民間の知恵と財を使って新国立再検討を
前東京都知事の猪瀬直樹氏が説く太平洋戦争との類似点
ゼロベースでの見直しが進む新国立競技場。2020年東京五輪の誘致が決まった時、東京都知事を務めていた猪瀬直樹氏は整備計画の白紙撤回を「安倍晋三首相の聖断だった」と語る。これまでと同じ轍を踏まないためにも、新しい整備計画には民間の力を活用するべきと説く。
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