携帯端末や家電から産業機器、医療機器、さらに自動車まで、エレクトロニクス技術を使う機器のすべてに関係する電子部品の実装技術。エレクトロニクス業界では“JISSO”という言葉が世界で使われるくらい、日本の実装技術のレベルは高い。
日本で実装技術の技術者が集うのが、エレクトロニクス実装学会である。本コラムでは、同学会が発行する『エレクトロニクス実装学会誌』に掲載されたコンテンツの中から、日経テクノロジーオンラインの読者の皆さまにぜひ知っていただきたい技術記事を抜粋して紹介する。
携帯端末や家電から産業機器、医療機器、さらに自動車まで、エレクトロニクス技術を使う機器のすべてに関係する電子部品の実装技術。エレクトロニクス業界では“JISSO”という言葉が世界で使われるくらい、日本の実装技術のレベルは高い。
日本で実装技術の技術者が集うのが、エレクトロニクス実装学会である。本コラムでは、同学会が発行する『エレクトロニクス実装学会誌』に掲載されたコンテンツの中から、日経テクノロジーオンラインの読者の皆さまにぜひ知っていただきたい技術記事を抜粋して紹介する。
エレクトロニクス実装学会誌「パワーエレクトロニクス産業の動向とパワーデバイス実装への要求」
現在量産されているパワーデバイスのほとんどは、Siを用いて製造されている。Siパワーデバイスは、Si集積回路とは構造および一部の製造プロセス条件が異なるものの、製造装置の多くは互換性があり、集積回路で開発された成果を適用することにより急速に性能が向上し、量産体制を確立してきた。一方、Siパワーデバイ…
エレクトロニクス実装学会誌「デバイス内蔵基板実装技術の最新動向」
2017年、初夏、東芝メモリの話題で日の丸半導体は大きく揺れている。一方、台湾のホンファイ精密工業の支援により経営再建中のシャープは、東証1部上場に復帰するかもしれない話題が飛び交っている。この特集号が出版されるころには状況も落ち着いていることと思われるが、この秋に発売予定のスマートフォンVer.8…
エレクトロニクス実装学会誌「ハイパフォーマンスコンピュータにおける光インターコネクションの将来展望」
年、ICT に要求されるシステムは大きな変革を遂げようとしている。人工知能(AI) が急激に拡大しており、AI 専用のニューロモーフィックチップの開発が進み、AI 専用スーパーコンピュータが登場し、データセンタ内に設置されるようになってきている。
エレクトロニクス実装学会誌「高密度配線板形成のための微細加工技術」
近年、スマートフォン、タブレットPCに代表されるモバイル端末(エッジコンピューティング)の急速な普及によりICチップの薄化・小型化が進んでいる。これに対応してこれらを実装する技術にも高密度・薄型化ニーズが高まっている。その代表例として最近ではFO-WLP・PLP(Fan-out Wafer Leve…
エレクトロニクス実装学会誌「さらなる高密度実装の実現に向けた0201 サイズチップ抵抗器の開発」
スマートフォンの登場により飛躍的に高密度実装化が進み,電子部品の小型化も加速している。スマートフォンの容積は電力を確保するためにバッテリを優先に割り当てられ,その脇に回路基板が配置されている。
エレクトロニクス実装学会誌「高分子材料とデバイス技術を用いたキャビタス(体腔)バイオセンサ」
ファン・アウト・ウェハ・レベル・パッケージ(FO-WLP)は、2009年に量産のアナウンスがされ、その後徐々に市場拡大を続けて来た(図1)。そして、2016年にスマートフォンのAPのパッケージングに用いられたことから、ここからさらなる拡大期に入ると予測されている。そういう意味では、2016年は、FO…
われわれは、光切断法1)を用いて対象物の3次元表面形状を取得し、用途に応じて検査処理をおこなった上で検査結果を出力する3次元検査測定システムを開発している。光切断法では、対象物にラインレーザを投射し、あらかじめ校正をおこなったカメラでラインレーザの形状を撮像することで、対象物表面の断面形状を取得する…
「腰補助用マッスルスーツ」は、身体に装着し、空気圧により駆動する人工筋肉を動力として、140Nm(約35kgf)という大きな補助力で滑らかに着用者の動きをサポートする。作業者を対象とした装着型筋力補助装置としての製品化は世界初だと思われる。開発当初からユーザの意見を取り入れてきたため、シンプルな構造…
近年では狭い車両搭載スペースにもフィットできるように、インバータは小型高出力化が求められている。このようなニーズに応えるため、従来に比べて格段に高い電力密度のインバータ開発が必要となっている。さらに、低速回転から高速回転までの制御性、熱、振動の厳しい環境条件に耐える堅牢さに加え、大電流スイッチングに…
最近、肌や衣服など身に着けて使用するウェアラブルデバイスに向けて、人の動きに追従するための屈曲性や伸縮性を備える柔軟な電子デバイスの開発が盛んになっている1)~19)。特に、人の関節など大きな歪が負荷される箇所において、多くの素子が破損・損傷する。そこで、デバイス全体の柔軟性を向上させるために、屈曲…
LSI製品はムーアの法則に従い微細化、大規模化が急速に進展し、テストは常に課題であり続けている。その解決のため、これまで、テスト容易化設計や自動テスト生成など、さまざまなテスト技術の研究・開発が行われてきた。しかし、製造欠陥の複雑化・多様化が進む一方、従来型のテスト手法の改良は飽和点に達しつつある。…
フッ素樹脂は、樹脂の中では非常に高価であるが、摩擦係数が非常に低く、撥水撥油性に優れ、融点が高いなど、価格に見合う以上のさまざまな特性を有している。近年では、優れた誘電特性にも注目が集まっており、フッ素樹脂の用途拡大が望まれているが、その表面エネルギは非常に低く、接着・接合が非常に難しいため、用途が…
現在のところ、ストレッチャブル電子回路に関する研究はプロトタイプのデバイス試作を中心に進められているが、これらの材料を実用化するためにはさまざまな課題が残されている。例えば、伸長時の電気抵抗変化については多くの文献の中で報告されているが、その測定に関する標準試験法は存在しない。また、ストレッチャブル…
シリコン貫通電極(TSV)を用いたチップ積層型の3次元実装構造は、チップ間の接続配線長を最短にでき、小型・高密度集積が可能な実装技術として研究開発が進められてきた1)、2)。しかし、集積回路を有するチップにTSVを形成しなければならず、さらにTSVの配置が他のチップの電気特性にも影響を及ぼすため、設…
近年、ウェアラブルデバイスの製品化が相次ぎ、市場を急速に拡大している。この背景には、LSIや電池などの部品の高性能化・小型化や、実装技術の高度化、ウェアラブルデバイスの機能を拡張するスマートフォンの普及がある。