20か国が「石炭火力・廃止」へ

 日本は「超超臨界」などの高効率石炭過料の技術を輸出することに積極的であるが、世界の潮流に逆らっているため、拍手喝采とはいかないようだ。

 日本の石炭火力のプラント技術は優秀であり、 高効率でCO2以外の有害物質も排出しない「クリーンコールテクノロジー」と、アピールしている。だが、肝心のCO2をどうするのだという質問に回答できていない。

 それに反して、世界は「Powering Past Coal Alliance」という石炭反対連盟を作り、英国やカナダ、フランス、イタリアなど20カ国が、2030年までに石炭火力を止める活動に参加した。逆に、日本に石炭火力の新設計画が数多くあることに対し、世界中から指摘されている点にも注意が必要だ(図3)。

図3●Powering Pasta Coal Allianceの活動目標
図3●Powering Pasta Coal Allianceの活動目標
(出所:英国政府資料)
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温暖化対策に認められない「原子力」

 原子力発電は、ここ20年ほど中国を除いてほぼ増えていない。かつては、「低コスト」「安定」「 CO2排出ゼロ」の電源として主力となると思われたが、米国・スリーマイル島、ソ連・チェルノブイリ、日本・東京電力福島第一原発という相次ぐ事故の影響もあり、先進国では原子力の新設は進んでいない。

 京都議定書では原子力の新設プロジェクトは CO2削減プロジェクト(CDM)として登録できなかったことから、途上国へのプラント輸出も温暖防止の意味からは積極的に行われなかった。パリ協定でもその路線は変わらないことが予想される。