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木村 裕人(きむら・ゆうじん)
木村 裕人(きむら・ゆうじん)
ハッキ!代表。1983年生まれ。カリフォルニア州立大学ノースリッジ校を卒業後、アップルジャパンを経て、2010年デアゴスティーニ・ジャパン入社。50以上の商品企画開発を担当し、日本で1番売れた2足歩行のコミュニケーションロボット、「ロビ」をはじめとするロボティクス事業の責任者を務める。2016年よりバルミューダにて新規事業を担当し、独立。現在はテクノロジーの力で人と人の新たな繋がりを生み出すコラボレーションプロジェクト「ハッキ!」 を主宰。

 新しい「aibo(ERS-1000)」の誕生。今年一番、興奮したニュースでした。技術の進歩が可能にする未来の中に、ロボットが当たり前のように家族の一員となる、そんな風景がこれまでずっと描かれてきました。初代AIBOが誕生した1999年から20年近くが経ち、多くの技術者やクリエイターたちがそんな夢を実現するために突き進んできました。

 私もその1人です。出版社のデアゴスティーニ・ジャパンに勤めていたとき、コミュニケーションロボット「ロビ」の企画・開発に携わり「ロボットをもっと身近に」をテーマに様々な活動を行ってきました。本稿では、ロボットの企画・開発に携わる人間として、初代AIBOやロビにみるコミュニケーションロボットの成功の秘密、そして新生aiboへの期待をお話したいと思います。

 1999年、当時私はまだ高校生でしたが、AIBOの登場は衝撃的でした。技術的なすごさは正直あまり分かっていませんでしたが、ルックスや声、動きなど、その存在だけで無条件に心をワクワクさせてくれたことを今でも鮮明に覚えています。

AIBOという存在に無条件に興奮

1999年に発売された初代AIBO(ERS-110)
1999年に発売された初代AIBO(ERS-110)
(出所:ソニー)
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 「名前を呼んだら近くに来てくれるのだろうか」「どんな芸やポーズをしてくれるのだろうか」など、AIBOがいる暮らしを想像しているだけで楽しかったことを記憶しています。課題解決型のプロダクトが主流の中で、人々に夢を与え、新たな可能性を提案できる存在として、日本の家庭用ロボットの歴史はAIBOで始まったと感じています。

 AIBOの登場から17年。2013年にデアゴスティーニはコミュニケーションロボット「ロビ」を発売しました。ご存知ない方向けに簡単に説明すると、週刊で発行される雑誌とともに付いてくるパーツを組み立てることで、「ロボットを組み立てる体験」と「出来上がったロボットと暮らす体験」を提供する雑誌企画でした。

 国内に出荷されたロビの数は12万体。日本で一番売れた2足歩行型コミュニケーションロボットとして、現在は続編の「ロビ2」が刊行されるほどの人気です。先代AIBOも、計15万台出荷したとされていますから、ロビはそれに迫る数字を達成したわけです。そんなAIBOとロビ、両者がいかにして人の心をつかんだか、ここからはコミュニケーションロボットを開発する上で大切なポイントをお話ししていきます。

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