風力発電では落雷に苦しむ

 実は、なかはらでは、メガソーラーに先行して導入した風力発電設備「壱岐芦辺風力発電所」でも、試行錯誤を続けている。海外製(旧オランダ・ラガウェイ社)の750kW機・2基を2000年3月に導入したが、故障に苦しみ、修理費が事業性を圧迫していたという。

 採用した風力発電設備はギア(増速機)のない同期発電機を搭載した先端的なタイプだった。ギアがないため、機械的な故障の少ないことが利点だったが、半面、同期型発電機の場合、コイルが大きくなるため、雷が落ちやすくなった(図7)。

図7●同期発電機の大きなコイルに雷が落ちやすい
図7●同期発電機の大きなコイルに雷が落ちやすい
(出所:日経BP)
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 雷の落ちる度にコイル交換が必要になった。当初、風車メーカーから純正品を取り寄せていたが、高価で修理費がかさんでいた。そこで、2005年から、韓国の電機メーカーに同等の製品を直接、発注し、修理費を削減できたという。

 風車を設置した壱岐市芦辺町は、年間を通じで風が強く、年間平均風速は6m/秒と、風力発電の適地でもある。一般的に九州地方の風車は、台風による損壊が懸念されるが、実際の風力発電事業では、落雷が最大の脅威となった。

 風車の落雷対策としては、近接して避雷鉄塔を建て、先端に避雷針を取り付けるなどの方法もあるが、建設コストを考えると現実的でないという。