250インチの大画面モニター

 そこで、同社は、急成長するO&Mサービス事業の高度化と効率化を目指し、2018年9月に竣工した第2本社ビル内に「太陽光発電コントロールルーム」を新設した。同ルームに入ると、監視員席の前には壁いっぱいのモニター画面が設置されている。55インチモニターを15面ならべ、250インチとした大画面は、民間企業のモニター画面としては国内で最大規模になるという。

 この大型モニターに、O&Mを担当しているサイトの様々な情報を表示する。リアルタイムの発電状況のほか、グラフ表示に切り替えて時系列のデータも確認できる。また、発電所に設置した監視カメラのライブ映像を映し出すことで、各サイトの天候のほか、災害、侵入者などの異常もセンターに居ながら遠隔で確認できる(図11)(図12)。

図11●新本社ビルに設置した「太陽光発電コントロールルーム」
図11●新本社ビルに設置した「太陽光発電コントロールルーム」
(出所:日経BP)
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図12●250インチの大画面で各地のメガソーラーを一元管理する
図12●250インチの大画面で各地のメガソーラーを一元管理する
(出所:日経BP)
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 現在、「太陽光発電コントロールルーム」では、旭電業の自社運営サイトを中心に遠隔監視を一元的に管理している。「メガソーラーのO&M業務は、まだ始まったばかりで試行錯誤の段階。これまでは、ある程度人手をかけても地道な取り組みを徹底してきた。今後は、コントロールルーㇺでの遠隔監視と現場のO&M担当者が連携することで、管理品質を落とさずに効率化できる手法を探っていきたい」と、山本専務は言う。

 同社では、まず自社サイトでコントロールルームなどICTを活用した効率的なO&Mサービスを確立し、将来的に他社運営のサイトのサポートにも広げていく方針だ。