売電収入の機会損失は4%近くに

 なかはらでは、出力抑制によって、売電機会を失った発電量を試算している。それによると、1MW分を抑制した場合、午前9時~午後4時の7時間で5000kWh前後、約2MW分を停止した場合、1万kWh前後になるという。

 2017年春に課された13回の抑制指令によって、約9万4000kWhの損失があったと想定できるという。同サイトの買取価格は40円/kWhなので、売電収入に換算すると約380万円となる。年間の売電収入を約1億円とすれば、4%近い機会損失になる。

 「壱岐ソーラーパーク」への出力抑制では、「旧ルール」が適用され、無補償での抑制指令は最大で30日と決まっている。今後、さらに太陽光が新規稼働したり、春秋の昼間最低需要がさらに減ったりすれば、「30日」に達する可能性もある。「将来的に抑制指令による機会損失は、7%程度までの増える可能性もある」と、丸米部長は見ている。

 一方で、同島では、仮想発電所(VPP:パーチャル・パワー・プラント)の実証実験が始まっており、「壱岐ソーラーパーク」もその舞台となっている。実は、同サイトでは、TMEIC製の遠隔出力制御システムが実証用に導入されており、実証プロジェクトを主導するSBエナジー(東京都港区)が、都内の本社からPCS出力を遠隔制御している(図8)。

図8●TMEICが設置したPCSの遠隔出力制御システム
図8●TMEICが設置したPCSの遠隔出力制御システム
(出所:日経BP)
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