冬は発電量を期待できず、設置角を変更

 造成は、敷地外から土を運び込まず、なだらかに地面をならすことにとどめた。元の土地は、全体的に南西に下がり、大きな凹凸のある場所があった。土地の勾配を生かし、大きな凹凸をなくし、全体的に緩やかに南西に下がっていく土地に仕上げた。

 太陽光パネルの設置では、当初の計画から設置角を変えた。当初、20度の設計だったが、10度まで寝かせることにした(図3)。これによって、太陽光パネルの設置枚数を増やし、事業性を高めた。

図3●設置角は10度に変えた
図3●設置角は10度に変えた
太陽光パネルの設置枚数を増やし、事業性が高まる(出所:協和エクシオ)
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 計画当初、設置角を20度で検討していたのは、積雪期に太陽光パネルの上から、雪をできるだけ早く滑り落とすためだった。しかし、松江市はそれほど積雪量が多くない(図4)。しかも、冬季の日射条件が悪く、雪を早く落としたところで、発電量が増える余地が限られることがわかった。

図4●雪は降っても積雪量は多くない
図4●雪は降っても積雪量は多くない
雪を早く落ちるようにしても、冬は日射量が少なく、発電量が増える余地が小さい。九州や中国地方が大雪に見舞われた数日後でも、画像のように残雪が少ない(出所:日経BP)
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 協和エクシオによると、松江市における12~2月の3カ月間の予想発電量は、年間の約9%を占めるにすぎない。例えば、関東地方の一般的な太陽光発電所ならば、同時期の発電量は年間の約19%を占める。

 発電量に大きく期待できない時期のロス分を多少、減らすよりも、発電量の多い時期に出力をより増やしたほうが、事業性が高くなると判断した。