傾斜に合い、構造に不安の少ない基礎・架台を模索

 基礎と架台は、斜面に対応しながら、必要な強度を実現できる方法を模索した(図6)。

図6●構造的に安定し、東西方向の傾斜に対応できる設置方法を模索
図6●構造的に安定し、東西方向の傾斜に対応できる設置方法を模索
シンエイテック製のプレキャスト(PC)によるコンクリート杭と、日創プロニティ製の架台を採用(出所:日経BP)
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 傾斜を吸収しながら太陽光パネルを設置する手法として、一般的には、金属製の杭基礎や、東西方向への傾斜に対応した架台が採用されている。

 しかし、協和エクシオは、この工法を採用しなかった。東西方向への傾斜に対応した架台として発売されている既存製品のほとんどは、傾斜との角度を調整しながら固定するための部材を、ボルト1本で締め付けて固定する。「この構造に不安を感じた」という。

 構造計算を確認すると、こうした固定部を「剛接合」(鉄筋コンクリート構造の柱と梁の接合のように、部材が交わる角度が荷重などによって変わらない接合)として計算しているものがほとんどという。

 「設計者によって、意見が分かれる」としながらも、こうした固定部をボルト1本で止める場合、「剛接合」ではなく、「ピン接合」(接点が自由に回転する接合)として計算すべきではないかと指摘している。例えば、ボルトが緩んだ場合、想定していない部分に、想定していない応力がかかったり、最悪の場合、飛散や倒壊の恐れのある構造の製品もあるとしている。

 ボルトが緩んでも、構造的に安定させるには、「トラス構造」(梁を使った三角形を単位とした骨組みの構造)にする必要がある。しかし、トラス構造にするには、現場の傾斜に合わせ、長さの違う部材を作成する必要がある。しかも、長さが変われば、すべて構造計算しなくてはならず、現実的でない。

 こうした問題意識から、構造的に安定していることを最優先に、東西方向の傾斜に対応できる方法を模索した。検討の結果、シンエイテック製の「Hパイル」と呼ぶコンクリート2次製品による杭と、日創プロニティ製の架台を選んだ。