日中企業の最先端の技術を採用
同発電所を訪れると、もと埋め立て地だったにも関わらず、ほぼ平坦で、杭基礎を使って設置している。一般的に埋め立てによる軟弱地盤の場合、地耐力が低いため、置き基礎を採用することが多い。実は、SJソーラー三田発電所では、切土、盛土によって平たんに造成しつつ、数メートルの深さまで大規模な地盤改良工事を行うことで敷地全体の地耐力を高めた。
また、発電設備に関しては、「技術力で定評のある上海航天汽車機電製を採用するとともに、PCSに関しては、技術力に加え稼働後、20年間のサポート体制で安心な国内トップメーカーを選んだ」(塚本副部長)という(図5)(図6)。
稼働後、2年間の実績では、発電量は、予想を上回っているという。
O&Mサービスに関しては、EPCを担当した伸和工業が引き続き担当し、電気主任技術者は、関西電気保安協会に専任委託し、常駐している。発電量の監視では、無線式のストリング(パネルの直列回路)監視システムを導入した(図7)。
1ストリング・20枚で、全体で935ストリングにもなるが、常駐する電気主任技術者の木山芳雄さんが毎日、ストリングごとの発電データを確認しているという。こうした細かい監視によって、稼働後一度だけパネル・コネクタの接続不良による発電量の低下に気付いたという。
加えて、月次点検では、伸和工業が、全パネルの赤外線センサーによる熱画像を撮影している。こちらのデータからはこれまで不具合パネルは見つかっていないという。