傾斜でも利用できる杭打機

 和歌山県が南紀白浜空港の滑走路脇へのメガソーラー設置事業者を募集したのは、2015年度(2016年2月12日から3月11日)だった。事業用地の貸付料を提案し、最も高い金額の事業者を採択する入札形式によるものだった。

 それまでにも固定価格買取制度(FIT)を活用し、空港の敷地内にメガソーラーを設置した例はあった。大阪府の関西国際空港や、長崎県の長崎空港などが代表的だ。ただ、この2つの空港の太陽光発電所は、空港内にある平坦な未利用地を使っている(関連記事)。南紀白浜空港のように法面を利用するケースは珍しい。

 国際航業の白川紳吾・IPP地域創生チーム主任は、「南紀白浜空港のメガソーラープロジェクトは、空港内への設置に加え、25度という急斜面にメガクラスの大規模な太陽光発電所を作るという試みが最も特徴的だった」と言う。

 同社では、入札に参加するにあたり、25度の急斜面でも効率的に太陽光パネルを施工できる手法を研究したという。一般的に斜面に架台を設置する場合、置き基礎ではなく杭基礎になる。この場合、効率的に施工するには、汎用重機や専用の杭打機などで、連続的に杭を打っていくことが前提になる。ただ、こうした機械は急斜面では使えないことが多い。

 そこで、急斜面にも対応できる杭打機を探す中で、ドイツの架台メーカーのシュレッターが、25度でも施工可能な専用の杭打機を持っていることがわかった(図6)。

図6●斜面でも使えるシュレッター製杭打機で効率的に施工(出所:国際航業)
図6●斜面でも使えるシュレッター製杭打機で効率的に施工(出所:国際航業)
[画像のクリックで拡大表示]