雨天なら工事中断

 また、海に近い法面ということもあり、杭と架台は耐食性の高い溶融亜鉛めっき鋼材を使い、パネルとパネルを止める留め金具は、アルミニウム製を採用した。

 加えて、太平洋に面した沿岸域のため、台風による想定外の強風も気になるが、パネル設置後の昨年夏に連続した台風の直撃にもまったく損傷はなかったという。「法面勾配と並行してパネルを設置したことで、パネル下を風が抜けるのではないか」(白川主任)という(図9)。

図9●昨夏2回の台風直撃にも耐えた
図9●昨夏2回の台風直撃にも耐えた
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 現場での施工にあたっては、急斜面での作業になることから、安全確保を最優先した。25度の急斜面では、好天時でさえ作業者の負担は大きくなるうえ、雨で地面が湿った場合、作業者自身の転倒や転落による事故のほか、工事関連の資材や工具が滑り落ちやすくなる。そうなると、下側で作業している人にとっては傷害のリスクがある。

 そこで、国際航業では、雨が降った場合、工事しないことに決めた。実際、晴れ予報で工事を始めたものの、予想外の雨で急きょ作業を中断したことも多かったという。「雨のたびに工事が中断することで施工効率は落ちるものの、作業者の安全確保を最優先した」と白川主任は振り返る。