「雪下ろし」を検討
アレイ上端の雪が滑り、日が当たったとしても、ほとんどのストリング(パネルの直列回路)が途切れているため、発電量はなかなか伸びないことが分かってきた。
そこで、IDEC S&Cでは、複数台のウェブカメラを設置して、積雪の状況を遠隔でモニタリングし、パネル上の雪下しを依頼することを検討しているという。地元の建設会社に相談したところ、積雪後は、建設現場が休業になるため、対応できそうという。
メガソーラーの積雪対策に関しては、設置角と設置高を大きくとって、自然に滑り落とす、という方式が一般的。だが、「アーク三次太陽光発電所」のように、設置枚数を優先して、設置角と設置高を小さくし、積雪時に人手で雪下ろしをする、という考え方もある(関連記事)。
雪国のメガソーラーの設計や運営方法に関しては、費用対効果の視点から、試行錯誤が続いている。特別高圧連系する大規模なメガソーラーで、「雪下ろし」を採用するケースは珍しいだけに、貴重なノウハウが蓄積されそうだ。
発電所名 | アーク三次太陽光発電所 |
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住所 | 広島県三次市君田町藤兼字棒地10019-1 |
発電事業者 | アーク不動産 |
土地所有者 | アーク不動産 |
設置面積 | 26万9947m2 |
出力 | 連系出力・10.5MW、太陽光パネル容量・13.152MW |
年間予想発電量 | 1285万kWh |
EPC(設計・調達・施工)サービス | IDECシステムズ&コントロールズ |
O&M(運用・保守)サービス | IDECシステムズ&コントロールズ |
太陽光パネル | 京セラ製(275W/枚・4万7828枚) |
パワーコンディショナー(PCS) | 東芝三菱電機産業システム(TMEIC製) |
架台 | ダイネツ商事(日新製鋼製・溶融亜鉛-アルミニウム-マグネシウム合金めっき鋼板ZAM) |
着工日 | 2015年10月1日 |
稼働日 | 2017年11月27日 |
売電単価 | 36円/kWh |