風力と水力発電も組み入れ

 エネクス・インフラ投資法人の資産運用は、伊藤忠エネクスグループのエネクス・アセットマネジメント(東京都港区)が担当する。同社の山本隆行社長は、エネクス・インフラ投資法人の特長である伊藤忠エネクスからのサポートは、今後さらに強みを発揮するという。

 同投資法人の上場時における資産は5カ所のメガソーラー(合計出力37.6MW)で、防府サイトのほか、茨城県日立市(買取価格40円/kWh、パネル出力約11.544MW)、広島県北広島町(40円、約1.595MW)、大分県玖珠町(40円、約1.007MW)、茨城県鉾田市(36円、約21.541MW)である。

 エネクス・アセットマネジメントはすでに、今後、運用資産に組み入れる可能性のある再エネ発電所のリストを公表している。その中には、風力と水力発電所も含まれる。「風力と水力発電設備の安定的な運用には、メガソーラーに比べて相対的により高度なノウハウが求められ、運用リスクが大きい。伊藤忠エネクスでは風力・水力発電事業で実績があり、運用面でサポートを受けられる。そのメリットは大きい」と言う。

 エネクス・アセットマネジメントが公表している今後のパイプライン(組み入れる可能性のある発電設備)は、14施設で合計出力243.2MWに達する。その内訳は、太陽光が193.2MW(稼働・建設中128MW、計画中65.2MW)、風力41MW(全て稼働中)、水力9MW(全て改修中)となっている(図9)。

図9●新潟県胎内市で稼働中の風力発電設備(出力20MW)
図9●新潟県胎内市で稼働中の風力発電設備(出力20MW)
(出所:伊藤忠エネクス)
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 このうち水力発電は、新潟県上越市にあり、日本曹達が運用してきたる流れ込み式水力発電設備を、2008年に伊藤忠エネクスのグループ会社が取得して運営してきた。現在、大規模改修を行っており、出力を高めつつFIT適用となる。2021年12月に完成予定だ(図10)。

図10●新潟県上越市で改修中の水力発電設備(9MW)
図10●新潟県上越市で改修中の水力発電設備(9MW)
(出所:伊藤忠エネクス)
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 運用資産にメガソーラーのほか、風力と水力発電を組み入れることは、ポートフォリオの観点からは補完関係にあり、資産の安定運用上、利点が大きいという。「太陽光は冬場や長雨で発電量が低下する一方、風力発電は冬場に発電量が伸びる傾向があり、また新潟県上越市にある流れ込み式水力は、雪や雨で発電量が増える。メガソーラーとは年間を通じて発電量を補完する関係になる」(山本社長)。