主流の「押さえ金具」に不安感

図3●PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用
図3●PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用
(出所:日経BP)
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 加えて、「20年間の耐久性や信頼性を最優先した」という日光エナジー・張性敏社長の設計方針もあった。「日本の屋根上は、台風による強風や積雪に加え、地震による揺れなど、パネルの脱落リスクが大きい。こうしたリスクへの備えを最優先した」と張社長は言う。

 PCSに関し、100kWの規模ながら、メガ(MW)クラスの太陽光発電所でトップシェアのTMEIC製を採用したのも、「信頼性や安定性を評価したから」という(図3)。

 脱落リスクに対応するカギとなる取り付け金具には、パネルを直接、ボルトで固定する方式を採用した。大津鉄工製の「OT-Pロック」だ。現在、折板屋根に太陽光パネルを固定する場合、「押さえ金具」によって、パネルのフレーム部分を上から押さえつける「支圧接合」が主流になっている。一方、OT-Pロックは、パネルのフレーム部分の取り付け穴を活用し、直接、ねじで止めてパネルを固定する。