市立吹田サッカースタジアムにも採用
ただ、コストの点では、肉厚にすると原料費が上がる。そもそも支圧接合に比べると部品点数が多くなる。加えて、あらかじめパネルにプレートを取り付けるなどの手間がかかるため、工賃も高くなりがちだ。
そこで、大津鉄工でも、コスト重視の顧客向けに支圧接合タイプの取り付け金具も製品化している。ただ、「地震によるパネルの脱落リスクを事業者に説明すると、ほとんどの場合、コストが上がってもねじ止め式を採用する」(中西係長)という。
代表的な採用事例としては、竹中工務店が施工し、2015年10月に竣工した市立吹田サッカースタジアム(大阪府吹田市)などがある(図10)。日光エナジー開発の担当した「京都第一倉庫 太陽光発電所」もその1つだった。
日光エナジー開発は、屋根置きのほか、野立てのメガソーラー(大規模太陽光発電所)にも取り組んでおり、「一般にはオーバースペックと言われるレベルで設計している」(張社長)という。OTフリーレールシステムに関しては、「信頼性に加え、レールに設置することで、ほとんど隙間なく並べられることや、設置後にスライドして1枚だけ外しやすい」(張社長)ことも評価した。