藤棚のような架台になったワケ

 元々田畑だったため、地表面はほぼ平らになっているものの、所々に畦の跡があり、わずかな段差がある。20年後に農地に戻すことから、ほとんど造成せず、段差を残したまま杭基礎を使い、架台を設置した。スクリュー杭を地下1.6~2mまでねじ込んだ。パネル最低部から地面までの設置高が、最大で80cmにもなっているのは、こうした段差を吸収して、アレイ(太陽光パネルの設置単位)のレベルを極力、一定にするためである。

 積雪に関しては、多い年でも一冬で30cm程度と、特別な対策は必要ないという。そこで、太陽光パネルは、設置角を10度にしてかなり寝かせた。これにより後ろのアレイにかかる影が小さくし、アレイ間を詰めて設置枚数を増やした。

 こうした設計思想の結果、「雪国のサイトように設置高が高く、南国のサイトのように設置角が緩い」という、藤棚のような架台設計となった(図3)。

図3●杭基礎とアルミ製架台を採用。設置高は約80cm設置角は10度(出所:日経BP)
図3●杭基礎とアルミ製架台を採用。設置高は約80cm設置角は10度(出所:日経BP)
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 通常、雪の少ない九州などでは、設置角を10~15度に寝かせ、設置高は30~40cmに低くし部材コストを下げる。一方、豪雪地域では、設置角を30~40度に立てて雪が滑り落ちやすくし、設置高を1m以上とってパネル下の除雪回数を減らすという設計が多い。設置高を大きくとり、設置角度が小さいという設計は珍しい。