都市ビル事業にも波及効果

 森トラストでは、泉崎のゴルフ場跡のほかにも、自社グループの施設周辺の遊休地を使ってメガソーラーを開発した例がある。

 琵琶湖のほとりに建つ「琵琶湖マリオットホテル」(滋賀県守山市)の隣接地において、出力約2MWのメガソーラーを開発し、2014年12月に稼働した(図3)。

図3●琵琶湖の目の前に建つリゾートホテルの隣接地でも稼働
図3●琵琶湖の目の前に建つリゾートホテルの隣接地でも稼働
「琵琶湖マリオットホテル」の隣にある(出所:森トラスト)
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 こちらも同じように、EPCサービスはきんでん担当し、PCSはTMEIC製を採用した。採用した太陽光パネルメーカー名は非公開とする。

 同社グループにとって、主業である都市ビル関連事業でも、エネルギーの効率化とともに、再生可能エネルギーの活用は重要なテーマとなっている。開発・運営している都内や各地の都市ビルにおいて、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた自立型のシステムの導入などに積極的に取り組んでいる。

 こうした都市ビルにおける太陽光発電の活用でも、メガソーラーの開発や運用で得た経験やノウハウが生きるとしている。

 また、同社の森章会長は、同氏が設立した投資会社を通じて、ゴールドマン・サックス系の再エネ発電事業者であるジャパン・リニューアブル・エナジー(東京都港区:JRE)に出資したことでも知られる。森会長の出資分は、現在はシンガポールの政府投資公社グループに売却されている(関連ニュース1同ニュース2)。