調整池が大規模になったワケ

 「鹿児島湧水ソーラーパーク」は、南側に1つ、西側に2つの調整池があり、それぞれ約2万7000m3、約2万m3、約9000m3の容量の水を貯められる。敷地内に降った雨のうち、浸透しなかった表面流水は、U字側溝からどれかの調整池に流れ込む(図6)。

図6●深さ約1mものU字側溝で表面流水を集める
図6●深さ約1mものU字側溝で表面流水を集める
(出所:日経BP)
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 調整池から先の水の流れは、まず700~800mの管路から、沢を経て河川に流れる。県の河川課がこの間で最も流下能力の小さい個所を調べ、30年に1回の大雨でもそこが氾濫して水害が起きないよう、調整池の容量を計算した。

 相対的に大きな容量になったのは、下流の流下能力が小さかったことに加え、発電所の敷地が緩やかな丘陵の中腹に当たり、南側の山から雨水が流れ込んでくる可能性も含めて必要な調整容量を算出したからだ(図7)。

図7●西側に建設した約9000m<sup>3</sup>の容量を持つ調整池
図7●西側に建設した約9000m3の容量を持つ調整池
(出所:日経BP)
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 今年6月1日の運転開始式の時点で、南側の調整池にはすでに土砂が貯まって底が見えない状態になっていた。池に土砂が堆積すると、大雨の際に貯められる水量が減るとともに、平常時でも下流域に濁水が流れ出る恐れが出てくる。今後、どの程度の頻度で貯まった土砂を浚渫するかが、運用上の課題になる(図8)。

図8●南側に建設した約2万7800m<sup>3</sup>の調整池
図8●南側に建設した約2万7800m3の調整池
(出所:日経BP)
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