自家消費モデルでも14年で投資回収

 豊通ファシリティーズでも、こうした課題を把握しており、改良型の設計に取り掛かっている。ただ、同社によると、あみプレミアム・アウトレットのPVカーポートで、支柱・基礎ブロックと自動車ドアの接触が課題になったのは、もともとの駐車場の設計上、1台分の幅が2.5mと、通常の2.6mよりもやや狭かった面もあるという。

 同社では、2014年7月に豊田メタル(愛知県半田市)の駐車場(8台分)に設置したPVカーポートを皮切りに、2015年4月にカリモク家具・総張工場(愛知県東浦町)に84台分の規模で設置するなど、受注実績を伸ばしている。

 現在、あみプレミアム・アウトレットのほかにも、500台規模の「駐車場メガソーラー」の建設案件も進んでいるという。

 三菱地所・サイモンは、経産省の補助金を活用してFITを利用せず、自家消費モデルとして導入した。この場合、太陽光の環境価値(CO2削減価値)は、自社に残るため、CSR(企業の社会的責任)としてもアピールできる。

 豊通ファシリティーズでは、こうした自家消費モデルでも、経産省の3分の1補助を利用できれば、受電量の削減メリットで、14年ほどで投資回収できると試算している(購入電力15円/kWhの場合)。

 また、FITを活用した場合、現在の買取価格24円/kWhでも、16年の長期リースを組むことで、売電収入とリース料がほぼ相殺され、「初期投資なしで、駐車場が屋根付きになり、17年以降は収入が得られる」という事業計画が可能になるとしている。

●設備の概要
発電所名「あみプレミアム・アウトレット PVカーポート」
住所茨城県稲敷郡阿見町よしわら4-1-1 あみプレミアム・アウトレット 場内第2駐車場
発電事業者三菱地所・サイモン
土地所有者茨城県(阿見吉原土地区画整理事業)
設置面積5700m2
出力1043kW
年間予想発電量115万kWh
EPC(設計・調達・施工)サービス日本コムシス
太陽光パネル京セラ製(260W/枚)
パワーコンディショナー(PCS)東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
基礎・架台ドイツ・シュレッター製をベースに豊通ファシリティーズなどが設計変更(オリックスが納入)
総工費3億6000万円
着工日2016年1月8日
稼動日2016年2月26日