ソーラーフロンティアと共同事業で

 「SOL de 大村 箕島」(図3)は、FITに基づく買取価格36円/kWh(税抜き)で設備認定を取得した。初年度の年間発電量は約3700万kWh、20年間の売電総額は約260億円を見込む。これに対して、開発費は約100億円、賃料は年間約1億6000万円で、20年間の総額は約32億円と、賃料は高めの設定となっている。

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図3●空港隣接地ならではの配慮や工夫を随所に盛り込む
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図3●空港隣接地ならではの配慮や工夫を随所に盛り込む
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図3●空港隣接地ならではの配慮や工夫を随所に盛り込む
ソーラーフロンティアと共同で、事業化に向けた課題を克服していった(出所:日経BP)

 「もともと航空関連産業の誘致を目指していた土地を、太陽光発電の用地として貸し出すという決断は、県や公社にとって、簡単ではなかったはずだ。こうした経緯も汲みながら、事業化を進めた」(チョープロの荒木代表取締役)。

 こうした状況と並行して、「自社だけで開発するには規模が大きすぎる」「海を越えた連系点までの送電をどのように実現するのか」という課題も、解決のめどをつけた。

 共同開発するパートナーとして、ソーラーフロンティアが加わった。チョープロが打診し、ソーラーフロンティアが引き受け、両社の折半出資によるSPCが開発・運営することになった。

 ソーラーフロンティアは、主に基本計画の立案、EPC(設計・調達・施工)事業者との交渉、資金調達などを担った。チョープロは、地元の地方自治体や関連団体などとの交渉といった分担で、プロジェクトを進めていった。

 資金については、開発費約100億円のうち約7割をプロジェクトファイナンスを組成して調達した。幹事行はみずほ銀行が務め、九州を中心とする複数の金融機関(親和銀行、十八銀行、佐賀銀行、長崎銀行、長崎三菱信用組合、鹿児島銀行、宮崎銀行、みずほ信託銀行)が融資に参加した。

 連系点までの送電は、海底ケーブルを採用することで、事業性と技術面の両方を満たせそうなことがわかった。

 縁のあった平戸市の太陽光発電の担当者が、的山大島(あづちおおしま:西海市大島町)にある風力発電所から、九州本土に送電する海底ケーブルの敷設に関わったことを知り、その経験を聞いたことで、実現できそうな感触を得た。