リスクを取って利益を最大化

 香取市の太陽光発電事業の特徴は、すべて市の直営で事業化したことだ。固定価格買取制度(FIT)の施行によって、多くの地方自治体が公有地を活用した太陽光発電に乗り出したが、民間の発電事業者に土地を貸したり、リース方式を採用する場合が多い。

 その背景には、「天候に左右される太陽光発電の事業リスクを自治体が負えるのか」、そもそも「メガソーラーの場合、数億円にもなる建設費の予算を確保できない」という苦しい台所事情もある。土地貸しならば事業リスクはほとんどなく、リース方式なら、ファイナンスは民間企業が担い、自治体は毎年、リース料として経費処理できる。

 香取市でも、太陽光発電事業に取り組むにあたり、こうした複数の方式を比較検討した。その結果、市自体が発電事業主になる「直営」を決断した。「どんな事業でもリスクはつきものだが、太陽光発電の事業リスクは相対的に大きくない。そのうえで、直営方式が市にとって最も事業収益が大きく、20年後を含めて自由度が大きい」との判断だった。

 全発電所の建設費は総額で約14億円となった。そのうち、再生可能エネルギー発電設備等導入支援対策事業として国から10%の補助金が支給され、残りの9割は起債で調達した。県の同意を得て電気事業債を発行し、金融機関に引き受けてもらった。(図4)。

図4●地盤には液状化で噴出した砂を敷き詰めて固めた(出所:日経BP)
図4●地盤には液状化で噴出した砂を敷き詰めて固めた(出所:日経BP)
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