スパイラル杭を深さ4mまで埋め込む
雪国に対応した架台設計では、北日本サッシ工業(北海道北見市)が北海道で蓄積したノウハウも生きている。基礎は、スパイラルタイプの鋼管杭を地中4mの深さまで埋め込んだ(図4)。柱と梁に加え、斜めに入れる方杖(ほうずえ)を多用し、積雪荷重を強化した。柱には厚さ3.2mm、梁と方杖には、厚さ2.3mmの溶融亜鉛めっきした鋼材を使った。
厳しい気候条件を考慮し、太陽光パネルは長州産業製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製など、主要設備は品質と耐久性に定評のある国産メーカー製を揃えた(図5)。
建設費用の約6億円は、地元の金融機関から融資を受けた。実績のある国産メーカーにこだわったのは、バンカビリティ(投資適格性)を高める意味もあった。稼働して2年経ち、厳しい冬を通じてほとんどトラブルがないという。「近隣でトラブルのある太陽光発電所を見るにつけ、国産メーカーにこだわってよかった」と、大友社長は打ち明ける。