荒れ地からクリーンな電力を生み出す
「アグリソーラー安平」は、今年9月に運転を開始し、10月27日に発電所の敷地内で竣工式を開催した。発電事業者は、酒類・食料品販売・太陽光システムなどを手掛けるパスポート(川崎市)。同社が地権者から旧ゴルフ場用地の一部を賃借し、三菱東京UFJ銀行などメガバンク3行と北海道銀行から融資を受けて建設した。
式典には、安平町の瀧孝町長を始め、50人以上が出席した(図2)。「安平町は北海道の中でも雪や災害が少なく、太陽光発電に向いている。荒れ地になっていたゴルフ場跡地から電気を生み出せることは、町にとっても意義深いこと」。瀧町長はこう祝辞を述べた。
パスポートの濵田総一郎社長は、「今年8月、北海道にさえ1週間で3回も台風が来た。これは初めてのことで、温暖化の影響は目に見えてきた。土地は神様からの借り物。この地でのクリーンな発電事業は、大地の神様からのご加護もあるはず。20年といわず、30年、40年と、電気を供給してきたい」と、事業開始に当たって、抱負を述べた。
EPC(設計・調達・施工)サービスは東芝プラントシステムが担い、太陽光パネルは京セラ製(265W/枚、多結晶シリコン型、荷重対応品)、パワーコンディショナー(PCS)と変電設備は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が納入した(図3)。