予想外だったクズの侵入

 見学者「着工して、約2年ですが、雑草が目立ち始めていますね」

 説明者「敷地内には焼却灰から製造した人工砂を敷き詰めています。アルカリ性で雑草を抑制する効果があります。ただ、ここはもともと農地で肥沃なため、雑草を防ぎ切れていないのが正直なところです。特に想定外だったのは、フェンスの外から侵入してくるツル性植物(クズ)の勢いが強く、定期的に除草しています」(図6-1)(図6-2)(図7-1)(図7-2

図6-1●稼働直後の2016年6月当時のフェンス際
図6-1●稼働直後の2016年6月当時のフェンス際
(出所:日経BP)
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図6-2●2017年9月にはフェンスを越えてクズが浸入
図6-2●2017年9月にはフェンスを越えてクズが浸入
(出所:日経BP)
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図7-1●稼働直後の2016年6月当時のアレイ下
図7-1●稼働直後の2016年6月当時のアレイ下
(出所:日経BP)
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図7-2●2017年9月には部分的に一年草の雑草が生えてきた
図7-2●2017年9月には部分的に一年草の雑草が生えてきた
(出所:日経BP)
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 見学者「アレイ周辺で土木工事を行っているのは、何のためですか」

 説明者「この発電所では、安全性を期して接続箱からPCSまでの配線を地中埋設にしています。ケーブルは樹脂製の管路に通していますが、管路内に雨水が浸入・滞留し、接続箱側に噴き出すという不具合が見られたため、その改善工事を行っています」

「地域住民との関わりを大事にする」

 「秩父1.0MW太陽光発電所」では、これまでも地域住民を対象にした見学会を実施してきたものの、大学の研究者や学生の見学を受け入れたのは今回が初めて。電気電子分野の専門家だけに、専門的な質問も多く、活発なやりとりが交わされた。

 イタリアのインフラストルットーレ社は、発電事業を通じたCSR(企業の社会的責任)を重視している。それは、再生可能エネルギーによる温暖化対策への貢献だけでなく、「地域住民との関わりを大事にすること」という。それによって、地域と共生し、地域のさらなる発展に貢献したいという。

 日本でのメガソーラー開発でも、こうした方針を貫いている。「秩父1.0MW太陽光発電所」で、積極的に見学者を受け入れていることもその一環だ。