中電工のスタッフ10人が常駐
稼働後のO&M(運営・保守)サービスは、出資者でもある中電工が担っている。同社の社員が10人ほど常駐するほか、除草などの補助的な運営業務に外部スタッフ約15人が従事し、総勢で約25人の体制で運営・管理を行っている。
サイト北側の中央に主変圧器と並んで電気管理棟があり、2階の監視ルームには、発電量や場内の様子を遠隔監視するモニターが並んでいる。発電量は、ストリング(太陽光パネルの直列回路)ごとにデータを蓄積している。また、サイト内の58カ所に監視カメラを設置し、常時、画像がモニタールームに映し出されている(図9)。
除草対策では、「化学薬剤は使わず、機械による刈り取りを基本としている」と、瀬戸内Kirei太陽光発電所の沼元修二所長は言う。海外製のリモコン式除草機械を導入し、作業者の負担を軽減している。ただ、場内を見学していると、所々に防草シートを敷設しているのが目に付く。これはケーブル配管などを敷設している場所で、機械除草によって破損するリスクがあるため、部分的に採用したという(図10)。
また、「パネル設置エリアには、野鳥ではシラサギやカラスの飛来が多く見られ、また、大型動物ではシカが浸入したことがある」(沼元所長)という。外来種の大型げっ歯類であるヌートリアの生息域でもあるため、PCSや変電設備に侵入してケーブルをかじられないよう、網で隙間を塞いだ。竣工式後の見学会でサイトを回った際には、シラサギの白い糞や小動物の足跡や黒い糞がパネル上に散見された。
O&Mの手法などは、現在、試行錯誤の段階という。まずは、「さまざま外的要因による発電設備への影響などを把握し、今後、太陽光パネルなどの目視チェックの頻度などを決めていきたい」(沼元所長)という。