発電状況は、色の種類や濃淡で10段階に分けて、地図上に表示する(図3)。時間ごとの発電量の変化や、影や雪などパネル表面を覆う障害物の影響に加え、一部のパネルに出力異常があれば、周囲に比べて発電量が落ちている状況などを確認できる可能性がある。
日時や発電量だけでなく、日射量と気温を表示し、気象状況との連関も把握しやすくしている。今後は、風速計のデータも加え、結晶シリコン型パネルの風による冷却効果が、どのように発電量に影響するのか、把握したいという。
東社長によると、太陽光発電では、必要になる監視システムが稼働1年目と、5年後、10年後、20年後とで異なってくると予想している。年を経るほど、必要な要素が増えてくるため、バージョンアップを繰り返すような監視システムになるとみている。開発成果は、自社のメガソーラーで検証し、顧客のシステムに反映していく。
例えば、5年後、10年後の太陽光パネルの経年劣化の度合いを、自動で検出できるシステムを目指している。3分単位の発電量の平均データを蓄積することで、可能になるという。蓄積したデータの中で、日射量や温度の近い日時の発電量を比較したり、隣接する場所のパネルと比べたりすることで不具合の兆候を検出できるとみている。