「外部応力」だけでパネルにひび

 また、同じ大阪沿岸部の大阪市此花区の埋め立て地に稼働していた9.99MWのメガソーラーは、3万6480枚の設置パネルのうち、4割近い1万3413枚が台風21号の強風で破損した(図3)。

図3●設置されたままでカバーガラスが粉々に割れた太陽光パネル
図3●設置されたままでカバーガラスが粉々に割れた太陽光パネル
(出所:経産省・産業保安グループ・電力安全課資料)

 このサイトでは、太陽光パネルはまったく飛散しなかったものの、架台に取り付けられた状態でカバーガラスが割れていた。ガラスの割れ方には2タイプ見られ、パネル自体が強風にあおられて風圧による外部応力でひびが入ったケースと、構内外の砂利が強風で飛ばされてガラス表面に衝突し、クモの巣状に割れたケースがあった(図4)(図5)。

図4●外部応力によるガラスの割れ
図4●外部応力によるガラスの割れ
(出所:経産省・産業保安グループ・電力安全課資料)
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図5●飛来物によるガラスの割れ
図5●飛来物によるガラスの割れ
(出所:経産省・産業保安グループ・電力安全課資料)
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 海上人工島の先端部の平坦な場所に位置し、パネルの耐荷重仕様値を超える風圧がかかり、パネル自体の飛散はなかったが、ガラス内部より全体が粉砕したと推定された。飛来物については、構内外の保守作業用の通路に敷いた砂利が強風で吹き飛ばされたものと考えられた。

 このメガソーラーでは、建設当時の技術基準に基づき、構造強度計算では地表面粗度区分Ⅲを適用していた。ただ、その後の電技解釈の改正でこのエリアは地表面粗度区分Ⅰ~Ⅱの適用が必要になっている。

 同発電所は、被災後、絶縁抵抗測定によって異常のある回路はすべて解列し、正常部分のみで稼働している。風圧による損傷対策としては、正圧に対する耐荷重性能を向上させたパネルに交換する予定という。砂利対策としては、通路のアスファルト舗装と粉塵飛散防止剤の散布を検討しており、2019年早々に工事を実施するとしている。