放置すれば換気の機能が低下
そこで、多くのPCSメーカーは、半年に1回、少なくとも1年に1回といった頻度で、フィルターの清掃を推奨している。説明書にも記載していることが一般的である。
しかし、発電事業者の多くは、こうした定期的な保守に関する認識が乏しい。適切なO&M(運用・保守)の体制を確立している場合を除いて、フィルターを適切に清掃していないことが多いという。個人が運営している低圧案件などにその傾向が多い。
長期間、清掃せずに放置して、フィルターの目詰まりが酷くなると、ファンは回っているのに、吸排気口の外側に手をかざしても、熱の排出をまったく感じられなくなる。こうした状態になると、元々白かったフィルターは、こげ茶色に汚れている。一般的に、3年程度、清掃を怠ると、換気の機能がほぼなくなってしまうとされている。
フィルターは、ハケやエアブローなどを使って汚れを落とすだけで、ある程度、機能が回復する(図3)。可能であれば、水洗いで清掃することが理想である。それほど難しい作業ではないが、怠れば発電量の低下や、PCSの寿命の短縮につながる。