そもそも、当初から斜面の地表ギリギリに接して、太陽光パネルを並べるような配置だったとみられ、その点で、設計面で無理があったのではないかと予想できる。

 また、単管パイプを組んで基礎や架台として使う場合には、構成や組み方によって、十分に安全を確保できる工夫を講じる必要がある(図2)。

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図2●アレイの端のパネルが土に埋まったり、石に乗り上げている
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図2●アレイの端のパネルが土に埋まったり、石に乗り上げている
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図2●アレイの端のパネルが土に埋まったり、石に乗り上げている
設計面で無理があったことが原因か(出所:エネテク)

 土に埋もれていた太陽光パネルの付近には、なんらかの原因で穴が空いているパネルもあった。

 線状に、なんらかの機械的な力が加わった跡がうかがえ、5枚のセル(発電素子)をまたぐように、細い穴が空いていた。その部分は、カバーガラスも突き破られている(図3)。

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図3●穴が開いているパネル
図3●穴が開いているパネル
ガラス基板を突き破っている(出所:エネテク)
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 いずれも、通常では考えられない光景で驚かされたという。最悪の場合、火災などにつながりかねない不具合で、安全を十分に配慮した設計が求められる例といえる。